読書と速読は使い分けよう!
本を飛ばし読みするのは非常にもったいないです。
とある本に短時間で何十冊もの本を読む方法という夢のようなノウハウが載っていました。
参考)必要な知識を15分でインプットできる速読術
高橋正史著
内容は様々なインプットのやり方について書かれていました。
7つの方法にまとめて紹介されていました。
目的別に実践できるようそれぞれテンプレートも用意されていて、非常に本の内容から自分の必要なことを抜き出すのに優れた内容となっておりました。
しかしながらです。一度速読して再度読みたくなった時、自分の必要としている箇所が、かつて自分が速読術でまとめた箇所と違っていたのです。さらに読み直してみると実はかなり面白い内容であることがわかりました。
ひとつわかったことがあります。それは速読術とはあくまでも明日の自分が行動に移すために必要な情報を抜く作業であって、読書とは性質の異なるものであるということです。一番恐れているのは本というのは全部読んでみてわかるということもあります。またかつて不要であろうということで飛ばしてしまった箇所が後々必要になるなんてこともあると思います。しかし、その度に速読してしまっては毎回毎回本をつまみ食いしているようなものです。非常にもったいないと思います。実際にノウハウ一つを本にまとめるのも自分が何年もの経験を積み重ね、そして半年ほどの時間を掛けまとめ上げたもの、それが結果として本になっています。つまり著書は著者の経験そのものです。それをたった1000円程度で購入できたり購入できて、たった半日程度で読まれてしまうのは著者としては味気ない気持ちになるのではないでしょうか。さらにそれでいて速読術まで取り入れられてしまうとさらに部分的にしか読んで貰えなくなってしまいます。
もちろん速読術の本はアウトプットを意識しているものです。今もしくは明日必要な技をいかに使える形で引き抜くか、しかも多くの資料から情報を取り出すことを考えると速読術はたいへんよくできています。単なる情報集めではないからです。実際に使える技として引き抜くので、得た情報が情報のまま終わることはありません。その意味でただのノウハウコレクターとは一線を画す技だと思います。
しかしながら一度速読して閉じてしまった本を改めて読み返した時に、実はもっとたくさん情報があった!もっと役立つ情報があった!と気付いた時にとてももったいない気持ちになりました。そのため今もしくは明日どうしても緊急性に迫られている時のみ速読術はお勧めします。普段使いしていると5%しか理解できていないような本が自宅に積み上がるようなことになってしまいますので。